バスで戦争の遺跡へ <釧路2022,11,14-11,19>

くしろバス、阿寒バスの一部では運賃支払にWAONが使えます。(交通系ICカードは使えません)

私のWAONは札幌で買った"雪ミク"デザインのご当地WAONです。(1枚300円)

WAON(ご当地WAON雪ミクデザイン)

未使用のWAON本体には金額が入っていないので、釧路駅前バスターミナルの案内所の窓口でWAONに現金チャージして利用します。

バス乗車時に(中扉)水色のカードリーダーに「ピッ」という音がするまでタッチして、下車時(前扉)に運転席横の同様のカードリーダーに「ワオン」と音がするまでタッチします。
なお、「雪ミク」などの“ご当地WAON”だと、利用金額の一部がその自治体(「雪ミク」の場合は札幌市)の基金等へ寄付されます。

さて、「雪ミク」ちゃんと一緒にくしろバス晴海線(53)で「興津(おこつ)小学校前」下車。

戦争の遺跡巡り、グーグルマップに最近掲載された「興津海岸のトーチカ」へ。
トーチカは、戦況が悪化した太平洋戦争末期に、米軍の上陸を阻止するため旧日本軍(陸軍)により急遽作られた防衛陣地で、十勝から釧路、根室の海岸に今でも多数存在しています。
グーグルマップを頼りに海岸へ降りる道を探し、藪道を歩いて海岸へ。少し波が荒いのであまり近づけませんが、海岸に突き出た岩に木枠の「銃眼」が望めます。グーグルマップによれば、岩に作られた「トーチカ」との事です。

興津海岸のトーチカ

拡大
木枠の「銃目(じゅうがん)」が望めますね。


さて、興津に新しくできた「釧路火力発電所」が近いので歩いてみました。発電には釧路コールマインの石炭と海外炭のブレンド(釧路炭はカロリーが低いので)と聴いております。その他にチップなど。ズリ山や蓄電池施設を過ぎて釧路火力発電所。
石炭の地産地消をキャッチフレーズに期待された火力発電所なのですが、正門付近はやや稼働音が大きく(煙突から蒸気の出る音か?)、直ぐ近くに住宅地が広がり、騒音が深夜まで続くとなると、どうなのか。
また石炭やチップを搬入する緑色の大型トラックが頻繁に往来しますが、深夜の騒音や振動はどうなのか。

釧路市の象徴「ズリ山」
炭鉱の坑内から出る石炭以外の石などの“捨て石(ズリ)”を廃棄して積み上げられた山。

蓄電池施設と釧路火力発電所

釧路火力発電所 正門付近
稼働音がかなりします。


さて、ここから坂を下り、暫く歩いて千代ノ浦のマリンパークまで。トイレを利用しよう思ったのですが、マリンパーク全体が改修工事で立ち入り禁止、春採湖沼尻のトイレを拝借。


桜ヶ岡の喫茶「珈琲坂」さんに行こうと、千代ノ浦からくしろバスで桜ヶ岡2丁目下車、歩いて「珈琲坂」さん。名物の「炭鉱ラーメン」と「坂ブレンドコーヒー」を頂きながら、前回同様にマスターから戦争遺跡やラーメン、石炭の話を拝聴し、なかなか興味が持てました。

「珈琲坂」さんの“炭鉱ラーメン”
旧太平洋炭鉱の坑口で出されていたというラーメン

「坂ブレンド」

なお、興津の釧路火力発電所の音は、深夜になるとここまで(桜ヶ岡)聴こえて来るそうで(低周波?)、とても耳ざわりでイライラするそうで困ったものです。釧路火力発電所から直線距離で2km程離れています。
北海道の家は本州の家より断熱効果が高く、窓もペアガラスか二重窓(故に防音効果も高い)。それでも聴こえてくるのですから、これはかなり問題です。釧路火力発電所付近の住宅街の地価の下落や、引っ越しされる方もいらっしゃるとか。


日暮れが早いので午後1時には店を出て、桜ヶ岡の高台への道を歩き、もうひとつの戦争遺跡、桜ヶ岡の「電探(レーダー)基地跡」へ。
ここはグーグルマップに最近掲載されました。以前から存在は存じており、「司令部」のようなものと聴いております。電波塔の近くの丘の上にあり、もう歳なので丘には登れないので道路から眺めただけでした。この付近は高台のため電波が届きやすかったようです。珈琲坂のマスターの話では、建物に幾つか煙突がありますが、電源として基地内でディーゼル発電をしたので、その排気のための煙突との事です。

桜ヶ岡電探基地跡

桜ヶ岡電探基地跡
煙突はディーゼル発電の排気口


近くのバス停まで歩きます。

この一直線の構造物は、春採の釧路コールマイン選炭工場から出た「ズリ」を桜ヶ岡のズリ捨て場まで運ぶベルトコンベア。現在も稼働しています。

釧路の街を見下ろしながら、「武佐1丁目」バス停、偶然直ぐにバスが来たので、バスで「十字街」下車、幣舞橋へ。しかし今日は雲が多く夕日は諦め、センチュリーホテル近くの喫茶「ブロス」さんで、マスターと末広のお店の話をしながら休憩。

「ブロス」さんのブレンドコーヒー

「ブロス」さん

マスターは末広で長く店(喫茶店)をされていたそうで、お店の知り合いも多く、顔がとても広いようです。


一旦ホテルに戻り、夜は赤ちょうちん横丁の「ル・マーシ」さんで飲みました。マスターは作曲や絵を描く芸術家で、フランス文学、堀口大学を愛しておられる方です。シェリー酒(白ワイン)専門のお店で、マスターの料理を頂きながらシェリー酒を味わいました。なかなか酔い心地の良いお酒で、かなり飲んでしまいました。

マンサニージャ ラ サンルケーニャ 

お通し

ブレッド ウイズトマト トルティージャ アスパラガス

ラウデアード アモンティリャード

アルフォンソ オロロッソ


2軒目は赤ちょうちん横丁の「八暉八(やきや)」さんで飲みました。マスターはシャキシャキの大阪人、ボリューム満点の串かつを頂きながら、お客さんたちと明るくて楽しく賑やかなひとときでした。大阪人のノリがとても楽しいですよ。
なお、「暉(き)」の字がパソコンで出にくいのですが、「菅田将暉(すだまさき)」でググると出ると教えて頂きました。

お通し、ハイボール

串カツおまかせ5本


〆はJAZZバー「JOYOUS」さんで飲みました。ここは昔JAZZ喫茶「ジスイズ」だったところです。スピーカーから流れるJAZZの素晴らしい音色と、お酒の酔いと疲れでうとうとしてしまい、更に良い酔い心地でした。

ウイスキーロック

「JOYOUS」さん

帰りはタクシーでホテルまで。

今日も釧路の夜を味わいました。

ひとり旅

Posted by でぇあぶつさん