早朝ガイドに参加、鶴居村ポタリング <北海道 鶴居村、根室、釧路 2020,9,23-9,29>
ホテルTAITOさんのネイチャー倶楽部で行っている「早朝ガイド」に参加(宿泊者限定)。早朝、鶴居村の自然や風景をホテルのオーナーでありプロ写真家の和田正宏先生がガイドをしながら、釧路湿原の最深部「キラコタン岬」を目指します。キラコタン岬の立ち入りについては許可が必要ですが、和田先生が事前に許可を取ってあるので、この宿泊者限定のツアーに参加すれば誰でも安心してキラコタン岬を訪れる事ができます。
午前5時、ホテルの前にて
今朝は天気良く、朝日が上る前に宿を出発。気温は5度程と冷え込んだので、地表から霧🌁(放射霧)が立ち込め、幻想的な風景が広がっています。
日の出です
村内の某所で霧の朝日やタンチョウ達を眺め、キラコタン岬へ。
ヒグマ出没多発なので、車止めの所(トイレあり)でヒグマのレクチャーを受けて山道へ。
入口近くは昔の放牧場跡で現在森林を再生しているという。最近は針葉樹よりはエゾノコリンゴなどの広葉樹を植えているそうだ。
足元の自然や釧路湿原にまつわる話を聞きながらキラコタン岬へ。
魚を育てる森
特に海岸に近い川沿いに発達した森は昔から“魚つき林”と呼ばれ、海からの風によりミネラルをたっぷり含んだ清らかな水を作り出す。この水が川にしみ出て、その川は海へと注ぎ、その海はとても豊かな漁場となる。釧路に漁場が発達したのもこの釧路湿原周辺に残された“魚つき林”がポイントだという。
釧路湿原は丸い湿原ではなく、手の甲のように湿原の末端が谷に入り込んだ湿原。湿原と山の間に谷地坊主と笹が混生していますが、谷地坊主のあるところはズブズブの湿原の末端で、笹のあるところは普通の山肌という事です。山から水が湧いているところに沿って谷地坊主が生育しているという事です。
キラコタン岬の撮影ポイントの一つ
さて山道を登って展望台へ
キラコタン岬にて
絵に描いたように樹間から蛇行する川と湿原が望めます。特別地域なので多くの方々に訪れて欲しいけど、やはり荒らされずにそっとして欲しい、そんな場所。立ち入り許可制のままで良いのでしょうね。
この付近は酸素濃度が高くて、坂を上ってもあまりハアハアしません。森林よりも湿原から大量の酸素が放出されているらしいとの事で、ある研究機関が機械を使って研究されているそうです。
昔、タンチョウは絶滅したと言われた時がありましたが、正にこの場所で絶滅を免れた個体が発見されたという。
高度経済成長期、列島改造でこの湿原を潰す計画があったそうなのですが、湿原ゆえにズブズブで工事は出来ず、“湿原が自ら自分を守った”という話しです。
自然界の作ったものって全く無駄のないという事なのです。
彼方に釧路の市街地を望む
あと、タンチョウの事を"タンチョウヅル"と呼ぶ方を良くお見受けしますが、タンチョウ(丹頂・頭が赤い)と言う言葉はツルの事を表しているので、タンチョウヅルではツルツルとなってしまう…と言う話しは面白かったです。確かに一般的にタンチョウヅル(丹頂鶴)と呼ばれていますが…。
以上、和田先生のお話を参考にしました。
釧路湿原にご興味を持たれた方は、ホテルTAITOさんに泊まり、是非、このツアーに参加されてみてはいかがでしょうか。
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宿へ戻り朝食後、昨日と同様に観光協会さんのアシスト自転車をお借りして、鶴居村内をポタリング。今、タンチョウの多い某所まで。まだ鶴居村はあまり一人で走った事が無いので、途中道を間違えて、随分遠回りして漸くたどり着きました。アップダウンが多いですが、アシスト自転車なのでかなり楽で気持ち良いです。この辺りは一年中タンチョウがいるそうなので、四季訪れても良いのかもしれません。
刈り取られた畑にて
キタキツネ横断注意!
夏の終わり
夕食
デザート
鶴居村のソフトクリーム
宿に戻り、温泉で寛ぎ、ボリュームたっぷりの夕食を味わいました。